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みーちゃんの夏休みの自由研究

今日のみーちゃんは夏休みの自由研究を提出します。


夏休みの工作に、みーちゃんは牛乳のふたでのれんをつくっています。


みーちゃんは、自由研究のことを考えて、春から毎日毎日、牛乳のふたを集めています。それでも足りないかもしれないので、おかあさんに「自由研究の工作に使うから、牛乳のふたがあったらちょうだい」と頼んでもいます。


夏休みが終わるころになって、「あ、工作つくってない。どうしおよう!どうしよう、どうしよう!」なんてあわてるみーちゃんではありません。準備万端です。


ふたの表と表をのりではりつけて、裏を青色の絵の具でぬっています。縦横10列ずつで、ふたは200個も使っています。


─教室のみんな、きっとビックリするぞ!なんたって、こんなに牛乳のふたを使ってるんだから!


1時間目に自由研究を集めることになっています。教室の外の廊下にスチール製の長い机のを置き、そこに夏休みの工作を展示することになっています。みんなが見られるようにするのです。


みーちゃんは自信満々でのれんを自分の机の上に出します。


「くさ~い」。


集めにきたみっちゃんが顔をしかめます。


「あ、ほんとだ。牛乳くさいよ、これ」。


みーちゃんのとなりの席のたかしくんがのれんに鼻を近づけて、そう言います。


結局、みーちゃんののれんは、長机の一番はじに置かれてしまいます。


─せっかくがんばって集めてつくったんだよ。いくらなんでも、これはないんじゃないかなー!


教室のみんなには芸術的センスがないとほんとうに悲しくなるみーちゃんなのです。


by meist | 2018-08-31 13:50 | Comments(0)

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